ピンポイントマーケティングにおける P4P(検索連動型広告)の“当たり前”
2008年07月24日10時00分 配信サブプライムローンによるアメリカ経済の低迷、原油価格や穀物市場の高騰など、世界経済にスタグフレーション再来の懸念が強まってきているようだが、日本も日経平均株価が下落続きであるなど今後の展望に暗雲が漂う状況にある。
一般消費者への影響も大きく、本当に自分が興味を持ったものにしか財布の紐を緩めないといった状況が顕著だ。今後は、販売する商品自体の魅力をより高めていくことはもちろんのこと、プロモーション手法もさらなる工夫が必要だろう。
特に、この厳しい時期を確実に乗り切るために、費用対効果を意識したコストパフォーマンスの高いプロモーションを求める企業が増えていくことは言うまでもない。
そのような背景から、プル型広告と呼ばれる P4P(検索連動型広告)は、検索結果に連動して広告が表示され、クリック課金であるため、今日の厳しい経済状況下においてはより注目が集まると予想される。Web 広告という特性上、効果測定も可能であることが選ばれる理由の一つでもある。
しかしながら、P4P は単純に出稿しただけでは費用対効果の高さを享受することができない。ターゲット以外の検索ユーザーを誘導することがないよう、戦略的にノイズを防ぐ設定を行うことが重要だ。その方法としては、大まかに下記3点が挙げられる。
(1)見込み客が検索するキーワードを網羅する
(2)関連性のないキーワードの除外設定をする
(3)サービス対象地域のみの配信設定をする
具体的に補足すると
(1)見込み客が検索するキーワードを網羅する
提供する商品やサービスのコアとなるキーワードに紐付く第二検索ワード・第三検索ワード(例えば、コアキーワードが“転職”なら“転職 東京”の“東京”が第二検索ワードに当たる)の洗い出しが重要になってくる。
できればコアキーワードと他のキーワードの単なる掛け合わせから作られた“想定検索キーワード”だけではなく、実際に検索された実績のあるキーワードを登録すると効果的だ。
(2)関連性のないキーワードの除外設定をする
例えば新築マンションのみを扱っている不動産会社が“マンション 物件”というキーワードでそのまま出稿している場合、“中古 マンション 物件”というキーワードで検索するユーザーにも広告が出稿されてしまうため、ターゲットではないユーザーに広告をクリックされ、無駄な費用が発生する可能性がある。
そのため“中古”というキーワードを除外設定することでそれらのキーワードで検索しているユーザーへの広告配信を防ぐことができる。また、“マンション 物件”を完全一致にて登録することでも、よりターゲットを限定した出稿が可能になる。
(3)サービス対象地域のみの配信設定をする
東京では都会をイメージしたプロモーション、埼玉では緑をイメージしたプロモーション、神奈川では海をイメージしたプロモーションといったように、地域属性に合わせたプロモーションを行いたい場合に配信地域の限定は有効である。訴求ポイントの違う広告を地域別に配信することが可能だ。
これらの作業は、P4P を運用したことのある人から見れば当たり前のことではある。しかし実情は、手間のかかる作業であるため中途半端になっていたり、ほとんど手をつけていないところが意外に多い。
当たり前にやる作業が非常に多い P4P は、当たり前にやり通すことがとても難しいのである。成功している企業の特徴は、基本の作業を忠実に、PDCA サイクルを地道に回し続けられることであるといっても過言ではない。
(執筆:SEM グループ 渡辺 明)
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