国内企業向けオフショア IT サービス、2010年以降再び高成長――IDC Japan 調査
2009年06月30日16時00分 配信IT 専門調査会社の IDC Japan は2009年6月29日、国内企業向けオフショア IT サービス市場予測を発表した。
発表によると、国内企業がインド、中国などのオフショアベンダーに直接支出した IT サービス金額は、2008年に前年比13.1%増の305億円に達したそうだ。2009年は、景気後退の影響で成長が鈍化するものの、2010年以降再び高成長となり、2013年には436億円に達する、と予測している。
2008年から2013年の年間平均成長率は7.4%。
この市場には、国内ベンダーがベンダー自身のオフショア拠点を活用したシステム開発や運用サービス、オフショアベンダーを二次請けに利用して国内企業に提供したサービスは含まれない。
中国、インドなどのオフショア IT サービスベンダーは、売上規模はまだ小さいが、国内 IT サービス市場の価格低減要求、IT エンジニア不足などを背景に、2008年まで順調に業績を拡大してきた。
サービスの中心は、カスタムアプリケーション開発/運用、ERP パッケージの導入などで、外資系金融機関やグローバルな製造業が主要な顧客で、オフショアベンダーに対する懸念事項も徐々に減少傾向にあるという。
しかし、今回の景気後退とそれに伴う IT 投資抑制はオフショアベンダーの国内業績にも影響を及ぼし、全般的には受注が減る傾向にある。
オフショア IT サービスベンダーは今後、要件定義など上級工程へのサービス拡大、BPO などの新たなサービス領域への進出を計画しており、景気回復後は、再び市場全体の成長を上回るペースでの成長が予測されている、という。
オフショアベンダーによる IT サービスは、グローバル化、標準化などの新たな価値を国内企業に提案し、国内 IT サービス市場に新たな競争環境をもたらす、と考えられる。
IDC Japan IT サービス グループマネージャの寄藤幸治氏は、以下のようにコメントしている。
「オフショア IT サービスベンダーは、コストダウンや技術力補填以外にも、新たな価値を提供しようとサービス範囲の拡大も含めて考えている。国内ベンダーのオフショア利用についても、今一度価値命題を再考し、オフショアベンダーがもたらすであろう新たな競争に備えるべきである」
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