2008年8月19日
帳票システムの中堅中小企業でのニーズが高まる中、システム導入の第一歩として、電子帳票パッケージの導入を検討する企業も多いだろう。ERPや会計パッケージと連携して、自動的に帳票データを変換し、格納する機能を提供する電子帳票パッケージでは、そのセキュリティ機能や、文書管理に関する機能も注目される。
今回は、「FiBridgeⅡ(ファイブリッジツー)」で知られるJEEシステムズ株式会社に、同社がオープン系システムとの親和性を考慮し、中堅中小企業向けに提供している帳票電子化ソフト「FileVolante(ファイルボランチ)」について、その製品の特徴や導入メリット、技術トレンドなどについてうかがった。
- FileVolanteの電子化機能の特徴は何ですか?
メインフレームのようなホストコンピュータ時代は、帳票設計の生産性が低く、デザイン性にも乏しいという状況がありました。それが、オープン系システムへの移行では、帳票設計ツールによって複雑かつデザイン性の高い帳票の設計が可能になりました。しかし、いくらデザイン性の高い帳票を設計したとしても、保管する側の電子帳票製品側に取り込める機能がなければ、ホスト帳票のような簡素な帳票しか利用できないという、技術的な課題と現実がありました。
そこで、新しく開発したFileVolanteでは、帳票設計ツールとの連携において、データインターフェースとして汎用性の高いPDF形式を採用しました。複雑な設計の帳票データであっても変換できる機能を持つため、バーコード、グラフ、画像、QRコードを用いることができ、自由な帳票設計を可能にしました。そのため、これまでは電子化の対象は勘定系の経理システムだけに限られていましたが、情報系システムや業務システムなど、電子化の幅を広げていくことができるようになりました。 もちろん、PDF形式の帳票データは、独自のコンバート技術を用いて変換し、軽量化して長期保管ができますので、複数年月のデータを高速検索することが可能です。
- セキュリティに関する特徴について教えてください。
企業の大切なデータ(帳票)を守るセキュリティは、注力している機能の1つです。 1つ目の特徴は、暗号化についてです。独自のデータベースで情報を管理していますから、もともと情報は暗号化されているわけですが、それでもネットワークを介してデータは流れています。そのため、サーバで管理しているデータはもちろんですが、ネットワーク上のデータ自体についても暗号化する技術を持たせています。
次に、電子データとはいえ、最終的にはオフィスプリンタで印刷するケースが多くあり、実際、情報漏えいの経路としては、紙媒体がダントツの割合を占めているという調査結果が出ています。出力に関するセキュリティとして、帳票種類ごとに、印刷やデータ抽出などの操作を制限する機能があります。また、印刷物からの情報漏えい対策として、印刷する際に、誰がいつ印刷したのかという情報を、強制的にヘッダーに付与する機能があります。本機能により、プリンタへの置忘れや安易な印刷を防ぐ抑止効果が働きます。このような、細やかな機能もセキュリティ機能の1つとしてとりいれています。
また、アクセス権限・利用権限の設定を行う機能もご提供しておりますが、コンプライアンスの関係でログを管理する機能が注目されています。ここで、ある企業において、操作ログの記録や、改ざんの防止対策などを、同時に別の用途でも用いるという事例がありましすので、ご紹介いたします。そこでは、個人情報が含まれている帳票の参照や印刷したログをシステム管理者だけが監視するのではなく、利用部門の管理職の人が定期的に確認することで、一連の業務の流れをチェックするという「仕組み」を確立されております。このように業務内容を確認・改善する目的で、ログ管理機能が用いられているケースもあります。
- 最近の技術トレンドや他社との協業展開はありますか?
一般企業が管理している帳票は、少ないところで数百種類、多いところでは数千・数万種類にも及びます。よって、日本の企業文化に深く根付いており、今後も変わらないものとして、継承されると思われます。一方、帳票とは別に「ビジネスインテリジェンス」も中堅中小企業に、少しずつ浸透してきています。
しかし、お客様にヒアリングすると、実際のところ、BIツールを用いて、自由自在に分析して使うという方は少なく、どちらかというと帳票と一緒の使われ方をされるケースが多いようです。
そこで、私どもでは、BIツールとの融合について、ウイングアークテクノロジーズと協同で企画を進めています。それは、日頃、業務で密接に利用している帳票にBIの機能をプラスするという考え方です。例えば、帳票を発行する中で、その内訳を知りたい、あるいは一番伸びている取引先がどこであるかを知りたいと思ったときに、内訳の元となるデータを抽出したり、あるいは取引先のデータを分析したりという用途でBIツールを活用するものです。
BIツールとして中堅中小企業においてニーズの高いDr.Sumと連携させ、このようなプロジェクトを進めています。
- 製品の特徴的な機能について教えてください。
紙帳票から電子化をスムーズに推進するために、様々な機能を備えています。例えば、ドキュメントを閲覧するとき、ちょうど紙で行うように電子データにチェックマークをつけたり、付箋をつけて簡単なメモを残したりする、メモ・マーカ機能があります。これは付記した内容を一覧で確認することもできますので、複数人でのチェックにも便利です。ちょっとした機能ですが、ユーザにとってはとても便利なものだと思います。
また、紙帳票の際には、自分のデスクに印刷された帳票が届けられることで仕事が始まり、確かなルーチンワークとして、業務が回っていました。しかし、電子化においては、電子データが自動的に格納されてきますので、日々電子化が行われるとドキュメントを見落としてしまうケースも想定されます。それに対して、電子化された帳票を1日(あるいは設定によって数日)単位で自動的に分類し、さらにそれぞれのドキュメントに、「重要」、「印刷」などのフラグを追加することでできますので、見落としなどによる業務漏れをなくす仕組みを作ることができます。
最後に、検索機能についてですが、データ量が多くなるに従って、その中から決まったドキュメントを探し出すのが困難になっていきます。そのような場合、大量のデータを串刺しにして検索を行う機能があります。例えば、お客様からの問い合わせに対応して書類を探すときなど、可能性のある年月のフォルダをいくつかまとめて指定し、簡単に・すぐに・検索をかけることができます。
- 最後に、これから帳票の電子化ソフトの導入を考える中堅中小企業の皆さんにメッセージをお願いいたします。
帳票はその運用方法によっていくつかに分類することができます。例えば、閲覧してチェックするための帳票、保管目的の帳票、顧客に発送する帳票、印刷して業務を遂行するためなど帳票がありますが、企業ごとに業務(仕事)の流れやインフラ状況を勘案して、段階的に電子化を推進していくのが良いと思われます。
実際に導入したお客様において、社内帳票の電子化に取り組んだ際の大型プリンタ出力枚数の結果をお聞きすると、当初は、様子見ということもあり「紙・電子化の両方」にて並行運用されるケースもありますが、数年後にはセンターからの紙帳票は廃止され「電子化のみ」が全体の80%程度を占めるケースが多く見受けられます。 また、ペーパーレスを推進することで、コスト削減はもちろんですが、利用部門の操作ログ情報から帳票毎の利用履歴を容易に確認できますので、使われていない不要な帳票を特定し、増え続けてきた帳票の「スリム化」を実現できるなどの、大きな副次効果を得ることもできます。なお、紙の使用量削減は、CO?削減にもつながりますので、企業イメージアップにも貢献できると考えます。
取材協力:JFEシステムズ
特集「帳票ソリューションでここまでできる!」
| 第1回 | ペーパーレス化だけがメリットではない |
| 第2回 | 3種類の帳票パッケージを目的で使い分け |
| 第3回 | ソリューション最前線 ~JFEシステムズ~ |
| 第4回 | ソリューション最前線 ~ウイングアーク テクノロジーズ~ |
[中堅企業でいま”導入すべき”帳票関連ページ]
- 帳票
- biz-Stream (ブレインセラーズ・ドットコム株式会社)
- OPRO X Server (日本オプロ株式会社)
- Report Viewer 2 (キヤノンマーケティングジャパン株式会社)
- Trinitat (株式会社中央コンピュータシステム)
- シーオーリポーツ Suite (株式会社 エイチ・オー・エス)
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- ダイヤモンドポータル(12/25 12:30)
- PrintStream® Core SE(12/10 15:17)









