2008年8月5日
運用管理ソフトを導入することでどのようなメリットがあるか。主要ベンダに直接インタビューすることで、性能の比較だけではわかりにくい、製品の具体的な利用イメージなどについて理解を深めていく。
今回は、ポイントソリューションから、トータルソリューションまで、導入のしやすさと拡張性に優れるシェアトップの統合運用管理ソフトウェア「JP1」の提供元、株式会社 日立製作所に、製品の特長や導入メリットなどについてうかがった。
- 「JP1」の監視機能について教えてください。
JP1では、システム全体のリソースや業務/サービスの稼働状況を業務視点で効率よく一元的に監視する「統合管理」と、OS、アプリケーション、サービスの稼働状況をより詳しく、多角的に監視・分析する「アベイラビリティ管理」をご用意しています。ここでは、「アベイラビリティ管理」を中心にJP1で提供する稼働監視機能についてご紹介します。
JP1の稼働監視機能について、主に次の3つの特長が挙げられます。1つ目は、監視を行う対象がOSでも、データベースでも、あるいは各種アプリケーションでも、監視に必要なインターフェースが統一されているので、監視対象ごとに専用ツールの操作を覚える必要がないことです。監視対象としては、日立のミドルウェアはもちろん、他社製の主要なデータベース、アプリケーションサーバなどにも幅広く対応しています。
2つ目は、監視対象の状態を判断するための閾値などの条件や、問題が発生したときの管理者への通知方法などを標準テンプレートとして提供していることです。各種設定が難しくて大変そうとお悩みの方も、ノウハウの詰まったこのテンプレートをご利用いただくことで、難しい専門知識がなくてもインストール後すぐに運用を開始していただけます。
3つ目の特長についてですが、JP1の稼動監視では長期間にわたる稼動情報を効率よく記録・保管しています。障害発生時には、その中から必要な情報だけを参照して簡単に比較できるので、原因の究明が容易に行えます。さらに、蓄積した情報から詳細なレポートを表示できるので、将来のシステム拡張検討に役立てることも可能です。
この他、システム全体の統合管理に関連した機能としては、管理者がシステムの異常を見逃さないように、非常時に管理者のPC画面に大きくメッセージを表示したり、パトロールランプの点灯や携帯電話に電子メールを送って通知する機能もあります。また、発生する障害とその対処方法に決まったパターンがある場合には、「この現象が発生したときには、このような対策をとる」というルールを設定することで、事象の発生から対処までの一連の処理を自動化できます。
- ITコンプライアンスへの取り組みについて教えてください。
システムの規模によらず、昨今必要となってきているのが資産管理やセキュリティ管理などの情報セキュリティ対策ではないでしょうか。サーバの管理は専任の方が担当することが多いため管理も比較的行き届くのですが、クライアントPCの管理はユーザ任せになりやすいため、そこから問題が起きるケースが多々あります。JP1では、様々な視点から情報セキュリティ対策へのアプローチをご用意しています。
JP1がお薦めする1つのアプローチとして、「無許可のPCをネットワークに接続させない」というものがあります。「情報を持ち出させない」という対策ももちろん重要ですが、セキュリティ対策の施されていない私用のPCを職場に持ち込まれて使用されていたり、Winnyのようなソフトウェアを黙ってインストールされていては、会社の重要な資産は守れません。エンドユーザが何をしようとしても、セキュリティポリシーに適合しないPCはネットワークに接続できない環境にしてしまうことが1つの有効なアプローチではないかと考えています。
もう1つ特長的なものとしては、正しい業務目的でPCが使用されているかを把握するというアプローチがあります。目的外の用途でPCを使用することは、セキュリティの崩壊につながります。JP1には、管理下の各PCがいつ起動し、どのようにWebアクセスが行われ、メールソフトやその他アプリケーションがいかに使用され、またどのようなドキュメントが印刷されたかなどのログを記録する機能があります。蓄積した膨大なログの中から、不正な操作に繋がる行為を絞り込んで検索できるので、不正な操作を見逃しません。操作が監視されていることをエンドユーザにアナウンスしておくことで不正な操作の抑止効果も期待できますし、万一セキュリティ事故がおきた時の原因究明と影響範囲の特定にも活用出来ます。
情報セキュリティ対策は、社員から見れば「使い勝手が悪い」、「監視されている」というマイナスのイメージを持たれがちですが、これは逆に社員がきちんと業務を行っている証明にもなるのです。ただ企業の情報資産を守るという観点だけでなく、コンプライアンスを前向きに捉えて活用していただくとよいのではないかと思います。このように、私どもでは様々な視点からITコンプライアンスを考え、ソリューションをご提案しています。
- 中堅中小企業での利用について、工夫されている点はありますか?
中堅中小企業へ向けた製品に大切なポイントは、導入・運用のしやすさ、導入効果の見えやすさ、コストパフォーマンスの3点だと思います。専任の管理者が不足しがちな中堅中小企業で、まず重要となるのは導入・運用のしやすさでしょう。同時に、サポートサービスが充実している製品を選ぶという傾向も強いようです。
JP1であれば、必要な機能やソリューションを選んで小さく始め、必要に応じて柔軟に拡張していくことが可能です。運用管理ソフトは、運用の負担を軽減するためのツールですから、製品を導入して、運用に手間が掛かって仕事が増えてしまっては本末転倒です。身近な問題を解決する目的で、まずは必要なことから小規模にはじめていただくのがよいでしょう。JP1ならPC一台からでも導入が可能であり、その後の拡張もしやすい製品体系になっています。
また運用管理システムは、環境構築が大変だというイメージを持たれることが多いのですが、JP1では迷わず簡単に設定していただけるように、画面やイラストを豊富に盛り込んだ簡単操作マニュアルをご用意するなど、製品機能だけでない充実したサポートで中堅・中小規模のお客さまにも安心してお使いいただけるような工夫に取り組んでいます。
- 「JP1」には、サポート制度、認定資格制度などはありますか?
製品のプレ活動として、JP1を専門に扱う部隊を用意しておりまして、東京をはじめ全国に拠点を置いています。さらにサポートサービスをご契約いただいたお客さまには、日々のシステム運用において直面するソフトウェアの問題解決やバージョンアップなどを強力に支援しています。
また、多くのお客さまに安心してJP1をお使いいただくために、JP1の販売、構築、運用に携わる方のための認定資格制度も充実させています。JP1を正しい知識にもとづいて販売していただくための技術を身に付ける「セールスコーディネータ」や、構築・運用の専門技術を習得する「JP1エンジニア」「JP1プロフェッショナル」、さらにその上にはコンサルティングを行えるようになるための「シニアコンサルタント」という資格もあります。認定資格制度は、幅広く展開をさせていただいておりまして、全国200ヶ所以上の受験会場での受験が可能で、土日や夜間の受験にも対応しています。現在、8,700名を超える認定資格者がいらっしゃいます。このような専門知識をもった方々が多数身近にいることで、JP1を安心してお使いいただけるのではないかと思います。
- Bizma!読者へのメッセージ運用管理ソフトの購入を考えている企業様へのメッセージをお願いいたします。
運用管理について、何をしなければならないか、ということを考えると問題は大きくなって何から手をつけていいかわからなくなりますので、逆に何か1つ現場で困っている課題を見つけてみてください。それらの課題の一つひとつに対して、JP1は何らかの解決策を持っているはずです。まずは、小さな問題を解決することから無理なくはじめ、必要に応じてシステムを大きく育てていかれるのがよいのではないかと思います。
取材協力:日立製作所
[中堅企業でいま”導入すべき”運用管理ソフト関連ページ]
| 第1回 | 内部統制、セキュリティ対策への特効薬! |
| 第2回 | 押さえておきたい主要製品の特徴をチェック |
| 第3回 | Pick up!運用管理ソフト~NEC~ |
| 第4回 | Pick up!運用管理ソフト~日立製作所~ |
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- 統合運用管理
- JP1 (株式会社日立製作所)
- Smart Enterprise Navigator (株式会社野村総合研究所)











