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特集「Linuxサーバ時代のスタンダード、HAクラスタ最新情報」

2008年3月17日

戦略、展望、最新情報などのネイキッドな情報を、ベンダに直接インタビュー。 製品に込められた思いや、それに関わる人の声を聞くことで、スペックだけじゃ わからないソリューションの本質が見えるかもしれない。 今回は、Linux HAクラスタ分野で高いシェアを誇る「LifeKeeper」の提供元、サイオステクノロジーに話を伺った。

サイオステクノロジー株式会社 販売促進部 プロダクトマーケティンググループ グループマネージャー)掛谷 雅人氏 , 佐野 通子氏- 御社は早い時期からLinuxサーバに注力してきたようですが、その理由をお聞かせ下さい。

当社は、1997年の設立当初からLinuxサーバの販売をはじめ、Linux関連のビジネスを行なっており、HAクラスタに関しても、Linuxに対応した製品として「LifeKeeper」を提供しています。基本的にLinuxはオープンソースで、OSとしてのライセンス料はありません。よって、商用のLinuxディストリビューションでは、利用権やサポートサービスをサブスクリプションという形態で提供しています。このことは、サーバを利用したシステムの初期導入時だけでなく、システムのトータルコストを考えたときに、大きなメリットがあるのではないかと思っています。

当社が「LifeKeeper」の販売を始めた当初は、Linuxがまだ普及していない頃で、なかなか販売も伸びなかったのですが、2003年以降は特に官公庁や自治体を始めとしたLinuxサーバの普及によって、徐々に販売も拡大しています。近年では、UNIXサーバからのシフトも加速し、よりミッションクリティカルに近いデータベースやWebアプリケーションサーバなどの用途にLinuxが利用されるに伴って、システムの高可用性、冗長化の需要が高まってきている状況です。

-サーバも高性能化し、システムダウンもほとんどなくなったと思うのですが実態はどうなのでしょうか。もしそうであるならば、今後のHAクラスタの役割は、ディザスタリカバリに集中していくのでしょうか。

ブレードサーバも日本の市場に投入され、CPUの性能、スケーラビリティ、省スペース化といったような、ハードウェアのスペック部分につきましては、各ベンダが独自の強みを活かして高性能化を進めているという流れがあります。しかし、サーバが高性能になったといえ、システムとしての信頼性が十分に高まったというわけではありません。

システムダウンを未然に防ぐという意味では、ハードウェアの各パーツを全て2重、3重に持つノンストップ型のタイプによって、ハードウェア的に可用性を高める方法があります。しかし、それは高価で、非常にコストが掛かります。また、ソフトウェアでHAクラスタリングを行なう方法があります。UNIXでは、OSやベンダに依存したクラスタソフトウェアもありますが、同様にシステムのコストは高く、大規模なシステムでは利用できても、中堅中小企業においてはシステム投資の負担となります。IAサーバの高性能化に伴い、今日では「LifeKeeper」のようなLinux環境における、ソフトウェアレベルでのHAクラスタリングが標準的になりつつあるわけです。

また、HAクラスタソフトウェアの使われる用途が広がってきていると言えます。金融機関の基幹システムなどのように本当にダウンが許されないというシステムでは無くても、事業継続のためには、まずダウンタイムを最小限に保つことが必要になってきますので、HAクラスタの役割としてもディザスタリカバリのところだけでなく、日本ではシステム全体の信頼性を高める用途として用いられると思われます。ただ、欧米では単なるHAクラスタリングというよりも、データレプリケーション機能を利用して遠隔地を含めたディザスタリカバリへ視点が向き始めています。日本でも、今後は徐々にそういった方向へ進むのではないかと言われていますが、まだしばらくはシステムの冗長化としてHAクラスタソフトの使用が伸びるのではないでしょうか。

-「LifeKeeper」の特徴は。

LifeKeeperの特長として打ち出していることは主に3つあります。まず始めに、ARK(アプリケーション・リカバリ・キット)が、豊富ということが挙げられます。ARKとは、スクリプトレスでデータベース、WebサーバやアプリケーションをHA化できるオプション製品です。多くのハードウェアベンダ、ソフトウェアベンダと協業し、ARKの充実を図っています。商用だけでなく、オープンソースソフトウェアに対応したARKもあります。また、標準提供のARKがないアプリケーションに対しても、フェイルオーバの機能をご存知であれば、スクリプトを書くためのGeneric ARKというツールも利用していただけますし、ご要望によってGeneric ARKによるスクリプト作成の支援も行います。

2つ目の特長は、1:1だけではなく、1:n、n:mなどの多ノード構成や、仮想環境、NASやSANなど様々な環境に対応していることです。そしてLifeKeeperの最大の特長は、GUIで全ての運用設定が簡単に行えることです。GUI画面は直感的で、容易な操作が可能となります。画面はリソースと、クラスタを構成するサーバノードとが縦軸、横軸に表示され、それらがクロスしたところを見れば、アクティブなのかスタンバイなのか、といった状態がひと目でわかるようになっています。そして、そこで何か操作をしたければ右クリックでメニューが表示されるなどというように、専門知識がなくても操作が行えるように設計されていますので、管理の負担を軽減できます。また、GUI画面での設定を追加した時でも再起動の必要はありません。

直感的で操作性の高いGUI画面

導入をご検討されている方向けに、半日でインストールや簡単な設定を体験していただける無料セミナーを始めとして、導入前および導入後の運用トレーニングなど、豊富なコースを用意しています。また、製品の性質上、短期間での評価は難しい場合もありますので、LifeKeeperをよく知って頂くために、評価版は90日間ご利用頂けるようになっており、質問も専用フォームから無償で受け付けています。

-現在取り組んでおられる新技術など、お話いただける範囲でかまいませんので教えて下さい(HAクラスタリングの最新トレンド、将来技術なども含む)。

今後注目されるポイントのひとつとして、仮想環境のクラスタがあります。1台のサーバ障害が多くの影響を及ぼすことになる仮想化環境においては、より信頼性を高めるために、これからも様々な需要があると予想されますので、我々も力を入れています。欧米などでは、多くの仮想化ソフトが乱立してシェア争いを行っていますが、日本ではまだ仮想環境と言えば、VMwareをベースに利用されることがほとんどだと思います。

LifeKeeperでは、VMwareによる仮想環境でのクラスタリングには既に対応しており、仮想マシンから仮想マシン、あるいは仮想マシンから物理マシンへのフェイルオーバなどを実現するソリューションを用意しています。また、VMwareを監視するVirtual Center自体の冗長化も可能です。仮想マシンが問題なくとも監視しているサーバが落ちてしまえば機能しなくなってしまいます。その点、弊社のソリューションでは、その監視機能をも監視することができます。またLifeKeeperは仮想マシン上のアプリケーションの監視も行ないます。

仮想マシンから物理マシンへのフェイルオーバ

セミナーなどでお話を伺うと、昨年くらいからディザスタリカバリへの関心も強くなっているようです。ディザスタリカバリ、データレプリケーションなどは、内部統制やIT統制の観点から必要性が出てきて、これからある程度伸びてくるのではないかと思われます。弊社では多ノード構成、n:mの遠隔地のデータリプリケーションが既に出来る状態となっておりますので、市場のニーズを反映させ、さらに機能アップを図っていきたいと思います。

HAクラスタとデータレプリケーションの両方を組み合わせることによって、さらに万全のディザスタリカバリ体制を組むことができるようになります。

Bizma! 読者へのメッセージ

これまで、HAクラスタを導入する企業と言えば、ある程度の規模に限られていましたが、今や手頃な価格で構築できる環境にあり、そういう意味では中堅中小企業のお客様も導入しやすくなっています。HAクラスタを利用される層は、特にLinuxサーバ環境を中心として広がってくると思います。

ブレードサーバの導入によるサーバ統合、仮想化などを行っても、実際にシステムの信頼性が上がるわけではありませんので、その信頼性を高めるためには、HAクラスタソフトウェアがどうしても必要になってきます。「LifeKeeper」には色々なクラスタリング、リカバリ構成形態がありますので、予算とニーズによって選んで頂けます。基本的には、システム、アプリケーションがダウンしてどこまで事業として耐えられるかという判断になりますが、転ばぬ先の杖として、是非導入を検討して下さい。

特集「Linuxサーバ時代のスタンダード、HAクラスタ最新事情」

第1回 10分でわかるHAクラスタの基礎講座
第2回 3つの最新技術トレンド
第3回 ソリューション最前線~日本電気株式会社~
第4回 ソリューション最前線~サイオステクノロジー株式会社~

[Linuxサーバ時代のスタンダード、HAクラスタ最新事情関連ページ]

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