2008年2月15日
前回に引き続き、SMBの企業力アップを支援するBI関連製品を紹介していく。今回は、SMB向け製品の中でも特に注目すべき独自機能を持つものを中心にピックアップした。
特集第3回まででも触れられているように「現場であまり使われない」「分析を行うためのデータ格納に時間がかかる」「よりタイムリーな情報をリアルタイムに把握して現場の意思決定に利用したい」「情報を企業全体の業績管理に活用したい」といった課題がBI製品に求められているのが現状だ。今回の製品紹介では、その現状に鑑み、BIの現場への浸透を目的として現場ユーザによる手軽な利用を最重視したもの、より包括的なCPM(Corporate Performance Management)機能を低価格で提供するもの、BIのパフォーマンスをバックエンドから強化するものなど、BI導入・運用時の課題を解決する特長ある機能を備えた製品をセレクトした。
Microsoft Office PerformancePoint Server 2007
マイクロソフト
組織のビジネスのモニタリング・分析・計画に必要な全ての機能を低コストで提供するCPMアプリケーション。全社レベルでの意思決定の迅速化と的確な戦略の実践を支え、組織全体の目標達成への結束力を強化する。Microsoft Officeの使いやすさをそのままに経営幹部から現場従業員まであらゆるユーザが利用できる。
情報をそれぞれの部門だけではなく企業全体の業績管理として活用するCPMはBIの方向性のひとつ。本製品はそのCPMを安価に実現するソリューションとしてマイクロソフトが発売したOfficeシリーズのサーバ製品である。CPMに必要な、スコアカード、ダッシュボード、管理レポート作成、分析、計画、予算作成、予測、連結といった機能を全て備えている。
ユーザが操作しやすいデザインやウィザードといった、Officeシリーズの定評ある操作性を備えているため、IT部門のサポートに頼らずに現場のユーザ自身がビジネス定義を設定したり、クエリを実行したり、個人用のスコアカードを作成したりできる。その結果、全ての従業員がより的確な業務計画を立て、適切な意思決定を行うことが可能になる。
また、同社のデータベースSQL Server 2005上に構築することで、SQL Server 2005のパフォーマンス、スケーラビリティ、セキュリティを活用してより広範囲のユーザを対象にCPMを展開することが可能になっている。
Sybase IQ
サイベース
業務遂行にとって特に重要な、ビジネス情報の分析、DWHに対する分析、報告書作成ソリューションに要する時間を劇的に短縮する情報系分析用高速エンジン。業務データのデータストアとして理想的なパフォーマンスとデータ圧縮技術を提供し、それまで不可能・非現実的だった高度な分析や報告書作成を可能にする。
基幹業務系だけでなくBIなどの情報系システムでも利用されているOLTPデータベースは本来、多数の業務トランザクションが互いに干渉しないようにしながらデータを高速かつ正確に登録・更新するためのテクノロジであるため、「保管した大量のデータの中から必要なものだけを迅速に探し出す」ことを目的とした情報系システムにおいては検索処理のパフォーマンス低下やデータ量の肥大といった問題を生じてしまう。本製品はこれらの問題を独自のアーキテクチャで解決する。
データは「製品名」「日付」といったカラム単位で格納されるため、無関係なカラムデータに対する無駄なアクセスが抑制され、独自のインデックス作成方式によって全てのクエリがインデックスを用いて実行されるので、検索処理が非常に高速になる。
また、このカラムベース構造は大幅なデータ圧縮を可能にし、生データの50~70%程度の容量で全データを保存することができる。本製品はこれらの特長によってBIソリューションを強力にバックアップするものである。
Cognos 8 Business Intelligence
コグノス
BI/CPMに必要な全ての機能をオープンアーキテクチャ上に構築した単一製品上で提供。全ユーザに対して、各ニーズに応じた適切な情報を深いレベルで提供できる。また、管理コストを削減し、既存の資産を有効に活用しつつ、柔軟な情報系システムを展開できるメリットもある。
レポーティング、分析、スコアカーディング、ダッシュボード、イベント管理、データ統合などの完全なBI機能をオープンなWeb標準技術を用いた単一アーキテクチャ上で提供する。広範囲に及ぶBI機能が利用できるので、全てのユーザに対して、各業務ニーズに応じた適切な情報を、各ユーザのITスキルにあったインターフェイスで提供することが可能となっている。
また全員が同じシステムや共通データを用いることにより、共通したビジネスの視点でデータを確認しつつ、個人や部署間のコラボレーションをより促進することができるようになる。
一方、SOA(サービス指向アーキテクチャ)に対応した単一アーキテクチャにより、既存のIT資産を有効に活用しつつ変化に対応しやすい柔軟なITインフラを構築できるという利点もある。
Crystal Xcelsius
日本ビジネスオブジェクツ
Excelシートのデータから、チャートやグラフ、対話型のビジュアル分析ツール、財務プレゼンテーションなどを簡単に作成できる低価格ビジュアライゼーションソフトウェア。出力結果はWebやPowerPoint、PDFなどの形式で共有でき、Webサービスで様々なデータソースを取り込むことも可能。BIを一気に身近にする。
ポイント&クリックによる簡単な操作で、手元のExcelデータを容易にデータモデル化。スライダー、ゲージ、フィルタ、数値入力ツールといった多彩なビジュアルコンポーネントを駆使して、インタラクティブな分析ツールを簡単に作成できる。作成したツールは、Web(Flash)、PowerPoint、PDF、Outlookの形式に変換して広く共有することができる。
価格設定も29,000円[税別](Standard版。データソースはExcelのみ。PDFへの変換機能はない)からと非常にリーズナブルになっており、敷居の高かったBIを一般ビジネスユーザにも身近なものにする本製品は、BIが普及していないようなあらゆる業界、業種で活用することができるだろう。
Webサービスによって様々なデータソースと接続し、分析ツールのデータをリアルタイムに更新させることもできるので、同社の「BusinessObjects XI Release 2」などのBI製品のフロントエンドとして活用することも可能だ。
WebFOCUS
アシスト
「オペレーショナルBI」を実現するためのWebレポーティングシステムを短期間・低コストで構築できる開発支援ツール。簡便な操作で高い開発生産性を発揮できる専用の開発環境を備え、ERPパッケージやWebサービスなど各種データ/システムとの接続性にもすぐれている。
本製品は、柔軟でユーザビリティの高いレポーティングシステムの開発を強力に支援することで、企業における現場力向上のための情報活用「オペレーショナルBI」(リアルタイムBI)を実現するものである。必要なフィールドをキャンパスに貼り付けるだけでクロス集計表や分布表など様々なレポートを作成できるほか、同じ画面上で実際のグラフを表示させながら属性を簡単に変更できるグラフ作成機能、動的データからWebページ上のリストボックスなどを自動生成させる機能など、高度なスキルがなくともニーズに応じて多彩で柔軟なレポート作成を可能とする充実した開発支援機能を備えている。
また、Oracle、DB2などのリレーショナル・データベース、IMS/DB、VSAMといったレガシーシステム、SAPをはじめとするERPパッケージ、Webサービスなど、社内外に分散しているあらゆるデータ/システムに接続できるので、既存IT資産との親和性も高い。
今回は、低価格なCPMソリューション「Microsoft Office PerformancePoint Server 2007」、情報系システムを支えるハイパフォーマンスな分析エンジン「Sybase IQ」、トータルなBI/CPM機能の全てをオープンアーキテクチャで提供する「Cognos 8 Business Intelligence」、カンタン見える化でBIの現場への浸透を促進する「Crystal Xcelsius」、オペレーショナルBIのためのレポーティングシステム開発支援ツール「WebFOCUS」の5製品を紹介した。各企業の情報活用上の課題に真にマッチする必要十分な機能を持った製品を選定する上で、ぜひ参考にしていただきたい。
Bizma!編集部
特集「企業力アップのカギ、BI導入を成功させる」
| 第1回 | 今から間に合う最新BI入門(前編) |
| 第2回 | 今から間に合う最新BI入門(後編) |
| 第3回 | 次世代BIでビジネスが変わる |
| 第4回 | SMBに最適なBIはコレだ! |
| 第5回 | 機能で勝負、注目のBI製品 |
[企業力アップのカギ、BI導入を成功させる関連ページ]
- BI
- BusinessObjects XI Release 2 (日本ビジネスオブジェクツ株式会社)
- Cognos 8 Business Intelligence (コグノス株式会社)
- Dr.Sum EA (ウイングアーク テクノロジーズ株式会社)
- Oracle Business Intelligence Standard Edition One (日本オラクル株式会社)
- SAS Enterprise BI Server (SAS Institute Japan株式会社)
- Sybase IQ (サイベース株式会社)
- SKIP(06/12 19:32)
- 奉行V ERP(05/27 15:23)
- BeaconIT Data Assurance Suite for 監査証跡(05/15 17:25)










